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DV被害と加害について/必要なのは理解と保護と自己承認にいたる道

こんにちは。仙台の行政書士 吉田由香です。

痛ましい事件があり、児童虐待やDVについて、話題に上ることが多いと感じるこの頃です。

それについて思うことを少し書きました。

 

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DVの被害者に「なぜ逃げなかったのか」という声があるとのこと、往々にしてDVの被害者は(実は加害者もなのだけれど)生きてきた環境により自己尊重の精神がもともと阻害されているところに暴力を受け、「自分を安心安全な場所に置く」「自分は逃げてもいい、助かってもいい」という発想がない、あっても乏しいことが少なくありません。

あなたはあなたとして生きていい。そんな当たり前のことも、渦中の当事者には混乱をもたらすことさえあります。

「なぜ」と問うたとしても「なぜ」を、その当事者が上手に言いあらわせることは難しいものです。

わたしが思うのは、叱責ではなく、保護をということ。
もちろんすべての被害者に。
できることなら加害者にも、加害を償ったのち、あるいは同時進行でもいい、生き方を変えるプログラム(教育と名付けてもいいけれども)が必要なのだと思っています。

しかし、教育と名付けてしまうと加害者達はそっぽを向くのではないかと思います。多分。被害者もそうなのではないでしょうか。自己尊重がいいものだ、いいことだという思考のチェンジを、これは「教える」しかないのでしょうけれども、自己尊重感が人より少なめな者にとっては今まで受けてきた教育は「矯正」であり「しつけ」であることが多かったから。

 

そして、自己尊重へ導く考え方が乏しいのは、この社会そのものなのではないかと思うのです。

 

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という商売に還元されて。「あなたはそのままでいいよ」なんていうメッセージも、届けたい相手には届かず、いや、あんたはもうちょっとなんとかしなはれ、みたいな手合いにばかり届いてるんじゃないかなんて。それに耳を傾けて欲しい人はおそらく今日も、「自分みたいな存在はそもそも存在の価値がない」と悩みながら、自分自身ではない何かになろうとして心を削っているのではないのかなどと思うのです。

 

 

必要なのは理解。想像力。

 

 

寄り添う社会の力の一端におりたいと思うわたしでした。

 

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